【69号巻頭言】ピンチこそチャンス! 社員と力を合わせてチャレンジ
2021年01月29日
北海道中小企業家同友会 代表理事
サンマルコ食品(株) 代表取締役社長 藤井 幸一
2020年は、コロナウイルスで始まりコロナウイルスで終わった1年でした。
思い起こせば、2018年は胆振東部地震の被害で全道停電ブラックアウトという未曾有の出来事が起こり、昨年は2月からのコロナウイルス騒動で新たな災害に見舞われ、未だに収束の見通しがたちません。しかも日本どころか世界中に蔓延しています。そして、こんなに長引くとは誰も予想することが出来なかったと思います。ほとんどの企業が大なり小なり被害を受けました。
おそらくコロナ騒動の前と後では、これまでの生活スタイルも、ビジネスのやり方も大きく変わります。そして、コロナが収まっても、元に戻ることはないでしょう。
お客様のニーズを見つける
コロナによって時代が早送りされ、変化のスピードはさらに増すと考えられます。数年先と考えていたことでも、今やらなければ間に合わないことも出てくるでしょう。
私たちは、今後の課題に対処するために、現在おかれている状況をしっかり分析、把握する必要があります。これまでのしがらみ、やり方、考え方を変えていくことも必要でしょう。ポイントは、お客様のニーズに気づくことです。そして失敗を恐れず思いきって行動することです。たとえ失敗をしても、その失敗を糧にまた行動するのです。
あきらめずに、変化に対応していきましょう。そして全社が一丸となって、変えるべきを変え、新たな目標に向かって皆で実行し、危機を乗り越えましょう。しかも乗り越えた暁には、新しいチャンスが訪れる可能性がでてきます。
今を見直し、未来を見通す
具体的には、現状を分析して、新たな経営計画を従業員とともに作成することです。大事なことは、いかに損益分岐点を下げることができるか。コストである固定費、変動費をどのように下げることができるか是非検討してみて下さい。在庫を縮小する、人材の重点配置をするなどの手もあるでしょう。
また一方では、このような時だからこその新製品を開発したり、新たなチャネルを模索したり、他社とコラボレーションを試みるなどの努力も必要です。今まさしく当社で取り組んでいるのが、稲盛和夫氏も言う「売り上げを最大限に、経費は最小限に」です。
いろいろ試みる過程で悩んだり、困ったならば同友会を活用することです。経営者は孤独ですが、孤立してはいけません。支部の仲間、各委員会の仲間に相談したり、事務局に問い合わせたりと是非活用して下さい。必ずやヒントが出てきます。
コロナウイルス騒動に負けないで乗り越えましょう。そして、しっかり会社を、従業員を守りましょう。