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北海道中小企業家同友会景況調査報告 (2018年10~12月期)

2期連続の景況感悪化

―仕入単価の上昇、人手不足にどう対処するか―

 

 北海道中小企業家同友会2018年第4期(1012月)の業況判断DI(前年同期比)は、前回調査のマイナス6.3から4.1ポイントのやや悪化を示し、マイナス10.4となった。業況判断DIは、2期連続の悪化である。前回調査では、今期は改善を示す見通しであったが、そのような結果にはならなかった。また、次期見通しは、微弱ながらも全業種で改善する見通しとなっている。

 


 

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 しかし、業況判断DIの推移を日銀短観や中同協DORと比較すると、次のことが明らかになる。中同協DORでは、景況感は改善するも、次期見通しはほぼ横ばいである。また、日銀短観(全国・全産業)では、1ポイントの改善を示したが次期は、6ポイントの悪化見通し、札幌支店による北海道調査では、今期は3ポイントの悪化、さらに次期は8ポイントの悪化見通しとなっている。これらのことから、北海道の景気動向は、決して楽観視できる状況ではない。

 

 また、昨年9月に発生した北海道胆振東部地震の影響についてであるが、業種別業況判断DIにおいて、サービス業の景況感が大幅に悪化していることが、その一端と捉えることができる。しかし、過去の傾向では第3期から第4期、あるいは第4期から第1期にかけて同指標が悪化していることから、本調査で断定することは難しい。もちろん、次のコメントのように、各所で影響が出ていること、影響を受けた各社が努力されていることは承知している。「北海道は96日に震災があり、その挽回のため、日夜、新たな対策を具体的に実施しています」(流通商業)、「災害の影響か、安心安全、実用志向が更に高まり、本格的な冬が来ていないにもかかわらず、機能性の高い商品が早くから売れている」(流通商業)、「96日に発生した北海道東部胆振地震のブラックアウト(停電)により、3日間営業と生産ができなくなった分、ご迷惑をおかけした。顧客先と患者さんの信頼回復の為に、あらゆる努力を試みて、信頼回復に努めたことで、売上も無事V字回復することができた」(サービス業)

 

 次期以降の景気動向について、楽観視できない要因についても触れておこう。第1に、世界情勢をめぐっては、米中貿易摩擦や中国経済の減速、さらには英国のEU離脱問題などの不安要因が日本経済を押し下げる可能性がありうる。第2に、「仕入単価の上昇」が懸念される状況が生まれてきていることである。仕入単価DIの上昇により、仕入単価DIと販売単価DIのギャップが拡大し続けていることに加え、経営上の課題としても、回答割合を大幅に上昇させるなど問題視する見方が高まっている。第3に、継続する人手不足である。前回調査において60%を上回った不足感が今期も継続している。第4に、資金繰りの状況において、20人未満規模層での「窮屈感」が高まりつつある。資金繰りが悪化するのは第2期から第3期にかけて散見されており、動向が異なる。今後も注視する必要があるだろう。

 

文責:大貝 健二

札幌市豊平区旭町4-1-40 北海学園大学経済学部

 


 

≪景況調査について≫

・景況調査は、回答者の意識・マインドを基に景気動向を分析する調査です。

・特に、同友会が実施する景況調査は、経営者の意識を反映するものであるため、景気動向がはっきりと表れやすいと言われています。

・景況動向、および「次期見通し」を自社の経営指針等の見直し等に活用してください。

≪DI値について≫

・DI値は、「良い」と回答した割合(%)から「悪い」と回答した割合(%)を引いた数値です。

・「良い」と回答した企業が多ければ多いほどDIは高水準で推移するが、その逆もしかり。

・景況調査では、(1)DI値の水準(プラスかマイナスか、また水準はどの程度か)(2)前回調査からの好転幅、悪化幅の大きさを主に見ていきます。

・DI値の変化幅について

①1ポイント以内の場合:「ほぼ横ばい」と表現します。

②1~5ポイントの場合:「やや」という言葉が、好転・悪化の前に付きます。

③10ポイント以上の場合:「大幅な」という言葉が、好転・悪化の前に付きます。

 


 

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