五島軒の若山社長が報告 企業は地域とともに/函館支部
2022年07月15日
函館支部は、5月23日に5月例会を開催しました。五島軒の若山豪社長が「企業は地域とともにある~五島軒が守るもの、変えるもの~」をテーマに報告。会場とオンラインのハイブリッド形式で、62名が参加しました。
コロナ禍で観光客が減少し、デコレーションできるケーキの販売や、カレー弁当のデリバリーなど、新たな事業で対応。宴会やレストラン、売店が落ち込む中、製造部門は堅調で、2020年には「函館カレー中辛」がレトルト部門で北海道エリア売上1位を獲得しました。通販部門の売上も前年の1・3倍を記録。道南の食材や世界遺産に認定された縄文文化など地域とのコラボレーション商品、自社の原点から発想した新商品の開発や出店など、積極的な事業展開で需要を創造します。
また、飲食と製造における人員配置のバランスを見直し、スタッフのマルチタスク化を進めました。経営努力を重ねるも20年度の決算は赤字。株価下落をチャンスと捉え、事業承継に踏み切りました。
最後に若山氏は「五島軒には143年という年月を重ねてきた歴史、物語がある。守るべきものは、料理の根本や企業としての在り方。変えるべきものは、それをどのように伝え、展開していくかということ」と結びました。
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