ポストコロナ～新市場・新事業への挑戦①／竹栄（札幌市

2022年03月15日

繋がり生む無人店舗

　当社は創業94年目を迎える、子ども服を中心にした衣料品卸問屋です。昨年11月に道内初の完全無人衣料品店「Manhattanstore Mujin」をオープンしました。入店に必要な会員登録は500名を超えています。

　無人店舗は人手不足対策として以前から構想していましたが、コロナ禍で業績が振るわなくなった直営店5店舗を昨年全て閉店する決断をし、具体化に踏み出しました。この店舗には2つの目的があります。一つは、自社ブランドｙｕｋの情報発信拠点を作ることです。当社の売上の4割はインターネット販売で、顧客からは実際に商品を確認して購入したいという要望が常にありました。もう一つは、後継者不足により地域の小売店が次々と廃業している業界の課題に対して、手間の少ない店舗運営を提案するためのテスト店舗でもあります。

　店舗のコンセプトは、人と人との繋がりのある無人店舗です。手書きの案内や、感想や要望を記入できるノートには社員が返事を書くなどの工夫をしています。回収した古着をクリーニングし低価格で販売するTSUMUGU～紡ぐ～プロジェクトは顧客から好評で、SDGsへの取組みとして続けていきたいと考えています。子ども服ファッションショーも企画しており、社員も顧客も楽しみながら無人店舗を一緒に作りあげていきます。

　社長に就任して2年目になり、今は新しいことに挑戦しやすい時代だと感じています。勇気と覚悟を持って行動し、次世代にバトンを繋ぐことが4代目の私の使命です。