気流

2022年02月15日

　2021年度の総仕上げも迫り、新年度に向けた議論が始まっています。昨年4月にスタートした経営指針研究会も大詰めです

　中期経営計画作成は、中同協のテキスト「経営指針成文化と実践の手引き」では後半の第6章。1年近くかけて経営理念、10年ビジョン、経営方針を成文化し、その具体化として目標達成の手段、方策、手順をまとめます。理想と現実の架け橋でもあり、そのギャップに経営者が苦悩する講でもあります

　コロナ禍で売上が大きく減少した企業や、人手不足で社員が疲弊している企業があります。直面する厳しい現実や情勢の激変に対応するだけでも相当な苦労があるはず。その渦中に経営指針研究会の門をたたき、自らの生き方を振り返り、経営の目的を見つめ直し、企業像を展望するのです。自問自答する研究生の皆さんの姿勢に、同友会の学びの真髄を見る思いです。

　「10年ビジョンは前倒しで実現させることができる。ありたい姿への道筋が方針・計画で明らかになれば、実践すべき課題が浮き彫りになる」と語る研究会修了生。どんなに経営環境が厳しくとも、作成した経営指針を羅針盤として実践に踏み出すことで、確信をつかむ姿も目の当たりにしました

　社員に全幅の信頼を寄せ、自主性と創意を大切にする経営者にこそ、社員も心から共感するはず。3月の報告会では、達成感と確信に満ちた報告を期待しつつ、事務局も伴走者として走り抜けます。