コロナ禍で一転、従業員充足増える 共同求人委員会が採用意向調査
2021年03月15日
共同求人委員会は、会員企業を対象とした採用意向調査を1月に実施し、628社(回答率11%。昨年は370社6・1%)の回答がありました。
■人手不足から一転
従業員の充足感は充足している企業が32%(昨年比9㌽増)、不足している企業が42%(昨年比11㌽減)、どちらともいえないが24%(昨年比1㌽増)となり、コロナ禍による影響で昨年までの不足感は大幅に後退しました。業種別では、製造業、卸・小売業、サービス業のいずれも「充足している」が昨年比7㌽以上増え、「不足している」が昨年比10㌽以上減っています。建設業のみ「充足している」が14%(昨年比2㌽減)、「どちらとも言えない」が21%(昨年比7㌽増)となり、足りてはいないが、先行きの見通せない中での採用に迷いがみえます(図1)。
2020年度の採用予定は中途採用から新卒へシフトする傾向でしたが(20年度採用意向調査)、実際の20年度の採用実績は、大卒・専門卒は21%と昨年比6㌽減、逆に中途採用は64%で昨年比5㌽増となり中途採用へシフトしています。業種別にみると、建設業では高校生が5㌽増え、中途採用が3㌽減っています。
■採用予定も見通せず
21年度の採用予定は、「採用予定あり」が昨年度比11㌽減の39%、「検討中」が昨年度比6㌽増の30%となりました。採用予定も先が見通せない様子です(表1)。
■学校との連携強化
新卒者の採用方法については「大学などに直接連絡を取る」が28%と昨年比6㌽増え、昨年最も多かった「就職情報会社」25%(昨年比1㌽減)、と順位を入れ替えています(表2)。
採用活動に関する費用は昨年度まで増加が続いていた50万円以上が16%(昨年比5㌽減)となり、採用費用を抑える動きがみえます。
共同求人委員会では、この結果を参考に21年度も「大学との連携強化」に引き続き取り組みます。
2021採用意向調査アンケート 集計結果