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気流

2020年08月15日

 「おはようございます」。今朝も元気の良い挨拶が職場に響きます。出勤と退勤、決まって大きな声で挨拶をする職員がいます。実に気持ちが良い。そんな彼に「なぜ元気の良い挨拶を続けているの?」と、尋ねたことがあります。彼の行いに、何か理由があると思ったからです。当たり前のことを続けることは難しい。

 

 答えはこうでした。右も左も分からない新人時代、せめて挨拶ぐらいは元気にしようと心に決めた。すると、ある会員から「いつ電話しても君は元気に挨拶をしてくれる。こちらも気持ち良くなるよ」と言われて嬉しかった。その時からずっと元気に挨拶をすることを心掛けている、と。

 

 最近、私は週末に山旅を楽しんでいます。札幌近郊には味わい深い山が多い。コロナ渦の街中ではマスクは手放せませんが、澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込み、リフレッシュをしています。山歩きでは行き交う人々と自然に挨拶を交わします。笑顔で、そして元気に。

 

 山では挨拶ができる私も職場で挨拶をすることが実は苦手です。大勢の前で大きな声を出すことも、少しばかり気恥ずかしい。挨拶の大切さは子どもの頃から、何度も教えられてきました。それだから、なぜ挨拶をするの?と考えることもなく、この歳になったのです。待てよ、相手に気持ちを伝える方法だと頭を切り替えたらどうだろう。そうすれば、どうにも歯切れの悪い私のあいさつも、彼に近づけるような気がします。