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同友会は、中小企業の繁栄と、そこで働く全ての人の幸せを願い、地域社会の発展のために活動しています。

日本社会をリビルドする/第74期同友会大学公開講座

2026年03月15日

激動する日本と地域の課題を語る岡田氏

          京都橘大学学長京都大学名誉教授
            
  岡田知弘氏が講演

 第74期同友会大学は2月13日公開講座を開催し、51名が参加。「激動する日本と地域~日本社会をリビルドする~」をテーマに、京都橘大学学長・京都大学名誉教授の岡田知弘氏が講演しました。受講生からは「社会や地域との関わりを〝自分事〟として考える大切さを改めて感じた」との感想も寄せられました。講演概要を紹介します。

◇戦後の重大な岐路
 世界は「大災害の時代」に直面し「帝国主義的グローバリズム」が世界を覆い、新自由主義・自国主義と分断・排外主義が横行しています。日本政府は米国の求めに応じて軍拡を進め、防衛産業は活況を呈していますが、地域の産業や暮らしは低迷したままです。第二次世界大戦の惨禍を教訓に日本国憲法に明記された平和主義、国民主権、基本的人権の尊重や、地方自治、学問の自由が根本から問われる重大な岐路にあります。憲法の理念を柱に国や地方自治体、地域社会をいかにリビルド(再構築)するかが問われています。

◇「積極財政」と国内経済
 大幅な金融緩和と財政出動で長期国債の金利が急上昇し、通貨供給量とともに国債残高も増え、円安で輸入物価が急騰。株価指数、大企業の純利益や内部留保は増加しているものの、ドルベースの名目GDPは大幅なマイナスです。円安・輸入物価高によるインフレで実質賃金が低迷し、個人消費も依然厳しく、医療・福祉サービスは著しく後退しています。

真剣に聞き入る参加者の皆さん

◇地域経済社会再生の原点
 経済のグローバル化と構造改革で、東京都心部への富の集中と地域経済の衰退が加速。人口減少と「限界集落」も広がっています。災害も続発し、食料・エネルギーの大半を海外に依存した「投資国家」では極めて不安定です。

 地域があってこそ、日本・世界があります。道内企業数で99・9%、従業者数で84・4%を占める中小企業こそが主人公なのです。コロナ禍を教訓に、グローバル化と効率化一本槍の「経済成長戦略」を転換し、中小企業憲章と中小企業振興基本条例の理念を活かして地域経済の担い手が共に連帯し、地域に軸足を据えた内部循環型経済をつくることが、地域と日本再生の原点なのです。