北海道の可能性を切り拓こう~2026年 わが社のチャレンジ~
2026年01月15日
2026年は60年ぶりの「丙午(ひのえうま)」。道内人口は68年ぶりに500万人を下回り、少子高齢化が加速する中で新年を迎えました。北海道の可能性を切り拓く中小企業の出番です。味とブランドイメージを高め持続可能な地域農業へ挑戦する尾藤農産、全社DX化で業務改善し、未来への企業づくりを目指す富良野通運の実践を紹介します。
味、環境負荷低減、デザインの農業 尾藤農産 とかち支部 尾藤 光一社長

当社は十勝管内芽室町で、じゃがいもや小麦などの畑作農業を営んでいます。曾祖父が1877年に岐阜県から入植し、私で4代目になります。
昨年11月、当社が生産する雪室熟成じゃがいも〝冬熟〟(ふゆじゅく)が、グッドデザイン賞を受賞しました。低温・高湿度の倉庫でじゃがいもを数カ月~2年熟成。でんぷんが糖に変化し、甘く滑らかな味わいになります。雪の活用でジャガイモの品質を高め、環境負荷低減と保存性向上で農産物に新たな価値を加えた独自性を評価頂きました。
さらにこの味と保存技術、デザインを、十勝の気候や文化として可視化しようと、ファームステッド(デザイン業、長岡淳一社長、とかち支部会員)と共にブランドイメージを構築したことも注目されました。
冬熟の挑戦は、農産物の新たな付加価値づくりと、持続可能な地域農業の実現への取り組みです。これからも「十勝ならでは」の食と農のあり方を提案したいと思います。

未来のためのDX化 富良野通運 道北あさひかわ支部 永吉 大介社長

当社は「大地を運ぶ。」を掲げ、道内・富良野エリアで農業関連や生活物資を運ぶ、社員113名の総合物流企業です。かつては手入力中心のシステムで請求書発行に7日、月次決算把握に20日以上もかかり、ドライバーの残業管理も困難で、「未来のための仕事が出来ない」状況でした。
2024年問題への対応も迫られる中、一人のパート社員の熱意で1年半かけて通運システム「FRII」を開発。全社のDX化が始まりました。23年にはMicrosoft365活用を決め、社長自ら勉強会を開き、新システムの意義とメリットを社内に広めています。勤怠管理アプリを内製化し、紙や手入力作業を廃止。データはクラウドで自動集約し、リアルタイムで可視化されました。
その結果、80時間超残業者は72・7%減少し、請求書発行は3営業日以内に短縮。社員の改善意識が高まり、社内DX人材も誕生しています。配車・倉庫管理システムの開発で、さらなる効率化と付加価値向上を目指します。

