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気流

2025年04月15日

 今季からJ2リーグで戦う北海道コンサドーレ札幌。新たに岩政大樹監督を迎え、J1復帰を目指すものの、開幕4連敗と厳しい船出となっています。

 コンサドーレの再建と飛躍を振り返ると、かつて指揮を執った岡田武史氏の存在が思い出されます。ワールドカップ・フランス大会で日本代表を率いた後の1999年、J2降格となったコンサドーレの監督に就任。若手育成とクラブ改革に挑み、翌年にJ1復帰を果たした姿は記憶に新しいです。

 岡田氏は2014年、日本サッカーを地域から変えようと、当時四国サッカーリーグ所属だったFC今治のオーナーに就任。最初は地域の御用聞きから始め、経営者たちを訪ね歩いた中で「ビジョン、理念が大切」と口を揃えて言われたそうです。自身の経験から「次世代のため、物の豊かさよりも心の豊かさを大切にする社会創りに貢献する」という企業理念を掲げました。

 「どうせよそ者」と見られていた中で企業理念に沿って行動し、少しずつ地元住民の信頼を築き、23年には「今治里山スタジアム」を完成させました。サッカーだけでなく地域住民の居場所、交流の場として機能しています。

 コンサドーレのスローガンは「北海道とともに、世界へ」。困難な時こそ、地域と共に歩む姿勢が問われています。J2でのコンサドーレとFC今治との対戦にも目を向けつつ、プロスポーツが「まちの支え」となる姿を見つめていきましょう。