気流
2025年02月15日
節分は、立春の前日に行われる行事です。季節の変わり目である節目を意味し、鬼や邪気を追い払って福を招く日とされています。豆は「魔を滅する」という語呂合わせに由来し、厄除けの象徴とされています。その豆を食べることで健康や長寿を願いました。雪深い北海道、東北や一部地域では大豆ではなく落花生をまく風習があり、よく他地域の人には驚かれます。これは雪の上で豆を見つけやすい、衛生的等諸説ありますが、合理性を重視する北海道民らしさが表れているのではないでしょうか。
大豆の生産量は北海道が全国1位で、およそ4割以上を生産しています。十勝の豆栽培は、依田勉三が小豆と大豆を持ち込み開墾した明治時代に遡ります。その後、鉄路開設や電話の普及等インフラ整備に伴い生産と流通の拠点となり、豆の国十勝と呼ばれるようになっていきました。
中でも本別町は良質な豆の産地で「日本一の豆のまち」として知られ、豆製品製造企業の密集度も有数です。豆の魅力を発信する節分イベント「ほんべつ豆まかナイト」は10年前から始まり、今では町内外から1500人を超える人々が集まります。祭りのクライマックスは2・5トンの豆をまく〝激豆まき〟、100キロの豆を滝行のように全身で浴びる〝豆浴び〟です。支えているのは、生産者はもとより行政や地元中小企業の経営者。例年1月最終土曜日に開催する〝奇祭〟を本別町で是非体験してみませんか。