潜在ニーズに応える中小企業/2025年わが社のチャレンジ
2025年01月15日
2025年は巳(み)年。脱皮するヘビは、復活と再生の象徴です。世界も日本も、新しい時代への歴史的転換期に直面。独自の商品・技術・サービスで、潜在ニーズに応える中小企業の出番です。社会的課題の解決を通して、豊かな暮らしを提供するスマートプロジェクト、熟練の技術に磨きをかけ、新市場を開拓する第一ゴムの実践を紹介します。
空き家を資産価値に/スマートプロジェクト 諏江 春樹 社長(オホーツク支部)
当社は、住まいのリフォーム・リノベーション工事を専業にしている、北見で数少ない企業です。
北見では新築住宅の高騰で中古住宅の需要が増えたものの、日当たりの悪さ、駐車場不足、家財や庭木の放置など買い手が付かない空き家も数多く「7戸に1戸が空き家」という課題に直面しています。
そこで2021年から空き家をリフォームし、貸家として有効活用する事業を本格始動しました。不動産オーナー希望のお客様へ、買い手の付かない安価な空き家を紹介し、リフォームプラン、家賃設定、入居者募集、物件管理までのワンストップサービスを提案しています。誰でも資産を持ち不動産オーナーになれるのが特徴です。
空き家問題解決の根底には、北見に暮らす人々が幸せで豊かになってほしいという願いがあります。社会的課題解決を目指し、地域と共に自社も発展できるよう今後も邁進してまいります。
「雪国の長靴」から、世界へ/第一ゴム 藤本 賢人 社長室長(しりべし・小樽支部)
当社は小樽市でゴム製長靴の製造・販売を行い、今年で創業90年を迎えます。創業以来「国産」にこだわり、自社工場で熟練の職人が一足一足丁寧に製造しています。
昨年開発した靴底「アルテマソール」は、金属ピンではなくしなやかな天然ゴムを使用。氷に吸い付くグリップ力が特長で、柔らかく雪の少ない地域や屋内でも快適に使用できます。
昨年はヨーロッパの大手ファッションブランドからレインブーツの受注を受け、輸出を開始しました。農作業用として販売していた製品がファッションアイテムとして評価され、今年はさらなる需要拡大も期待されています。
また、国内ではリゾートホテルへの営業を強化しており、訪日観光客向けにも販路を拡大しています。
伝統を守りながら、技術革新とデザイン性の融合で新たな価値を創造し、高品質な北海道や日本の商品を世界に広めていきたいと思います。