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【我が社の自慢 75】オホーツク・オーチャード(北見市)

2024年06月15日

地域へ伝承されるリンゴ栽培

 

厳寒の北見でリンゴ栽培守る

 

 我が社の自慢は、厳寒の北見でリンゴ栽培を守る、「種から育てる苗木づくり」です。

 

 オホーツク管内の栽培起源は、旧上湧別(現湧別町)の屯田兵がリンゴの木を持ち込んだことに始まります。当社は1918年に茨城から北見へ入植した曽祖父が畑作をはじめ、父の時代にリンゴ栽培へ転換し、私は2010年に脱サラして経営に参加しました。

 

 甘酸っぱい味が特徴の希少品種『旭』は寒冷地のオホーツクに適した品種で、アップルパイやジャムなどの加工品に適しています。現在、旭の苗木はほとんど市販されていないため、苗木を購入して育成する一般的な栽培方法が困難です。当社は旭に限定して、種から23年かけて1㍍弱の高さまで育て接ぎ木をする父の栽培技術を守りながら、苗木づくりを続けてきました。今では旭を主力に減農薬・有機肥料のみでリンゴの木約700本を栽培するまでになり、直売果樹園としては道東最大規模の生産と流通量を維持しています。

 

 高齢化による離農や消費者の嗜好変化で、最盛期は管内で100軒以上あったリンゴ農家も4軒に激減しました。先人たちが築き上げた栽培の歴史を途絶えさせること無く、今後もリンゴ栽培の伝統を守り続けたいと思います。

 

 設立=2016年、会員=代表取締役・篠根克典、事業内容=リンゴおよびその他果樹の生産・販売、果樹を使った加工品の生産・販売、社員数=8名(パート含む)