事業承継、経験者から学ぶ/苫小牧支部女性部会
2022年11月15日
苫小牧支部女性部会は9月27日、オープン例会を開催し、支部会員とゲストを含めた36名が参加。「事業だけではなく、志も引き継ぐ~100周年を終えて~」をテーマに、札幌支部の藤建設工業・工藤郁子専務が事業承継の経験を報告しました。
夫の建夫氏は、40歳で父である2代目社長から事業承継。バブル全盛期の中、不動産購入やゴルフ場開発など好調に事業を進めていましたが、バブル崩壊により負債を抱える危機に直面します。さらに2代目社長逝去後、多額の相続税がのしかかり、20年間払い続ける苦しい経験もします。
そこで工藤氏は次の承継に備え、夫の建夫氏を説得し、当時小学生だった長男の喜作氏に株の9割を贈与し、2500万円の生命保険に加入させます。周囲の反対を押し切っての決断だったと話します。
義父と夫が癌で余命宣告を受けた経緯もあり、「先輩経営者の経験を聞くことで心構えや準備が進む。まだ自分は元気で自社は大丈夫と考えず、大いに会員同士で学び合いましょう」と呼びかけました。また、参加した後継者には「新しい事には苦労が伴うと覚悟し、例え失敗しても必ず大きな力になると信じて挑戦してください」とエールを送りました。