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【我が社の自慢 86】しあわせチーズ工房(足寄市)

2025年08月15日

長年使われている銅釜

            伝統の風味を支える銅釜

 
我が社の自慢は、長年使い続けている銅釜です。

 当社は2013年に「ありがとう牧場」内でチーズ作りを始め、16年に独立。欧州でチーズ作りを学ぶ中で、農村文化や放牧酪農の魅力、そして伝統的製法のチーズに感動し、自らの手でその味を再現したいと挑戦してきました。

 銅釜との出会いは2015年フランスとスイスでのチーズ研修でした。銅釜とは、ヨーロッパの工房で古くから使われてきた大釜で、熱が均一に伝わるのが特長です。チーズ作りでは牛乳を温めて発酵・凝固させる工程があり、加熱の質が仕上がりを左右します。

 道具の重要性を学び、自身で伝統的な500リットルの銅釜を導入しました。銅釜は熱伝導が高い上、口の狭い形状により熱が逃げにくく、仕上がったチーズにはキャラメルのような風味が生まれます。さらに、異常発酵の原因となる酪酸菌の増殖を抑えます。この銅釜は当社のロゴにも描かれ、味と想いを支える象徴となっています。

 色々な餌を食べた豊かな風味の放牧牛乳を原料として使い、銅釜の力で生まれるチーズは当社だけの味です。

 今後は、生産量や品目を増やしていきます。石田めん羊牧場(とかち支部会員)の羊乳を使ったブルーチーズの開発や、農村風景を楽しめるカフェの本格展開へ挑戦し、足寄の農村文化をさらに豊かにして広めていきます。

設立=2016年、会員=代表取締役・本間幸雄、事業内容=乳製品製造業、従業員数=3名(パート含む)