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【新年度戦略】地元産ビールで新たな街づくり/飲食・志のぶ(苫小牧市)

2025年03月15日

地域資源を生かしたクラフトビール
髙橋憲司代表取締役


 当社は1961年に創業し、飲食テナント賃貸管理のほか、グループ会社として飲食店事業や不動産事業など3社を経営しています。コロナ禍で飲食業が大打撃を受ける中、自社存続のために新たな付加価値の創造と産業が必要と考える一方で、苫小牧市では駅前の商業施設が閉鎖するなど中心市街地が空洞化し、街に人通りが少なく繁華街の活性化が求められていました。

 その頃より地元の経営者仲間と、地域に根差す中小企業として何かできないかと新たな産業の構想を練り、「地域活性化のため地酒を造り、市内歓楽街にビアパブと併設醸造所を作ろう」と2022年8月に新会社「北海道ブルワリー」を設立しました。翌年9月に飲食店「北海道ブルワリー&ビアキッチン」をオープン、24年1月に苫小牧市内初のクラフトビール醸造工場が完成しました。

 メインのクラフトビールには、地域資源を生かしたものをと、苫小牧市内で採れる和製ハーブ「ヤチヤナギ」を原料にしたオリジナル発泡酒「カムイゲイル」を製造。

 通常はビールの香りづけや苦みを演出するために使うホップを一切使わず、中世ヨーロッパでグルートビールにも使われた「ヤチヤナギ」を樽前山麓の清流を水源としたミネラル豊富な水を仕込みに使うことで独特の香りと個性豊かな味わいの一品に仕上がりました。

 今後は販路拡大に力を入れながら、地元のハスカップや日高昆布を使った「だしビール」など、地域資源を使ったビール開発を進め、新たなまちづくりに貢献したいと考えております。