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生きがい、働きがい生む経営姿勢を/人を生かす経営セミナー 田中昇・山梨ユニフォーム社長が講演

2024年09月15日

報告する田中氏

           つらい時こそ課題解決へ挑戦


 7月23日、人を生かす経営セミナーが大久保記念共育ホールで開かれ、会場とZoom併せて94名が参加しました。「人を生かす経営推進連携会議」が設営し、全道経営指針委員会が担当。
「生きがい、働きがいを生む経営姿勢とは~小さな労使問題は日々発生している~」をテーマに、山梨ユニフォームの田中昇社長(山梨県同友会代表理事)が報告しました。

 田中氏は2006年に兄が経営する会社で入会し、12年に部門を独立する形で創業。
当初は業績重視で鬼のように人を使い、疲弊した社員が相次いで退職。中同協の労使見解を〝学んだふり〟だった自分にハッとし「人が定着しなければ企業の将来は無い」と経営指針を社員と共に練り上げ、社員一人ひとりの成長を目指す会社作りに大転換します。10年ビジョン(17年~26年)に「笑顔カンパニー」を掲げ、社員や家族の幸せのため労働環境整備に取り組み、地域で最も働きやすい職場を目指し間接部門(管理部、安全衛生委員会、広報室)を設置。社員主体の運営体制で売り上げも伸びて、19年には新社屋も竣工します。

 ところが23年に新店舗の苦戦等で営業利益がマイナスに。経営者主導で改革の「大ナタ」を振うも退職が相次ぎます。社員から「社長の〝オーラ〟に影がある」と言われ、「働きがいを生む経営姿勢になっていなかった」と我に返ります。経営姿勢を改め、全社員と本音で面談。店舗ミーティングの再開や現場リーダーの養成(共育活動)にも取り組み、改めて家業から組織経営への脱皮を目指して社内体制の立て直しを本格化させています。

 田中氏は「つらい時こそ自社の存在意義に立ち返り、全力で社員と向き合い課題解決に挑戦したい」と自らの決意を語りました。

 参加者から「成功も失敗も包み隠さず話して下さった」「きれいごとではない真っすぐな話を聞き、解決すべき課題が整理できた」「経営指針成文化の大切さを改めて認識した」との声が寄せられました。