【我が社の自慢 74】中田建築設計（岩見沢市）

2024年04月15日

社運を決めた建築模型

　我が社の自慢は、岩見沢市の複合施設「来夢21」（1992年）のコンペで最優秀賞を受賞した建築模型です。

　当社は74年に栗沢町（現岩見沢市栗沢町）で創業した建築設計専門の事務所です。私は72年に東京の建設会社に入社しましたが、2年で退社し地元の建築事務所に転職しました。ここで設計を学び、半年後に独立を勧められ創業しました。

　父が栗沢町で古くから鍛冶屋等を営んでいた縁で、地元農協の倉庫や商工会館等も早々に受注できました。89年に公営住宅の設計を受注したことを契機にさらなる受注を狙い、1000万円をかけてＣＡＤを導入したのですが思うように受注が伸びず、返済に追われることになります。

　その3年後に開催されたのが「来夢21」のコンペでした。これは新設される資料館・児童館・図書館を併設する複合施設のデザインを競うもので、社運をかけて挑み、製作したのがこの建築模型です。ＣＡＤならではの曲線を生かしたデザインと、目的の施設に直接アクセス出来る機能性が高く評価され、最優秀賞を受賞。ついに受注に結び付きました。

　これをきっかけに地方にとっての大型物件も受注し、業績も改善しました。当社を支える代表作となったこの建築模型は、当社の玄関に飾っており、今でもシンボルになっています。