北海道発純国産コーングリッツ製造への挑戦/札幌支部農業経営部会
2023年09月15日
札幌支部農業経営部会は7月19日、栗山町で7月移動例会を開催し、25名が参加。江別製粉(江別地区会)子会社、N―GRITSの尾崎政春技術顧問が「北海道発、純国産コーングリッツ製造への挑戦」をテーマに報告しました。
尾崎氏は、菓子やコーンフレークなど様々な食品の原料に使われているコーングリッツ(トウモロコシを挽いて作られた穀粒)の現状等を説明。同社では、自給率がほぼ0%のコーングリッツの将来性などを社内で議論し、道総研とJAそらち南によって選定された道産好適品種『ビビアン』を使い、コーングリッツ製造に取り組みます。
子実コーンを組み込んだ輪作体系では、コーン収穫後に畑に残る茎葉を土に混和することで土づくりが進み、小麦の収量・品質は大きく向上することがわかります。子実コーンを安定的に加工する事業を始めることで輪作体系も定着しやすくなり、地域経済に貢献できるということも、同社が、純国産コーングリッツの製造を始めた大きな動機と語りました。
尾崎氏の報告後、同社の工場見学も行いました。参加者からは「外国産に対抗するコーングリッツ製造のチャレンジ精神に熱いものを感じた」などの感想が寄せられ、農業経営者にとっての重要な学びの機会となりました。