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気流

2023年05月15日

 新聞やテレビで連日報道されている「チャットGPT(ジーピーティー)」。今年に入ってから世界中で急速に注目を集めています。「GPT」とはAI(人工知能)を用いて大量の文章等を学習して、人間が書いたかのように文章を生成する技術のことで、それを対話(チャット)形式で行えるという仕組みです。これによって適切な情報収集や定型業務の効率化などが図れるとも言われますが、果たしてどうでしょうか。

 

 一方、SNSなども含めて昨今の情報交換手段の進展に伴い、間違った情報をうのみにしたり、それを知らずに情報を安易に拡散するなど、情報リテラシー(さまざまな情報を、適切に活用できる基礎能力)が大きな課題となっています。まさに人間の科学的認識力が試されているのだと思います。

 

 開講中の第71期同友会大学第16講「情報化社会と人間」で講師の山本強氏は、例から学び知識とする人間の情報処理にAIも近づきつつあることに触れ、「便利だからと回答を委ねるのではなく、その使い方の教育が重要」と指摘します

 

 ユネスコ「学習権宣言」では、「学習権とは、読み書きの権利であり、問い続け、深く考える権利であり(以下略)、学習権なくしては、人間的発達はありえない」と説いています。現在の情報氾濫時代においては、正しい情報を認識し自ら考え自らの力で主体的に生きる〝学習〟が、豊かで幸せな社会づくりに求められており、それこそが人間らしさと感じます。