23年賃上げ額 平均アップ率3.55%、7,865円/初任給・賃上げ調査結果
2023年04月15日
初任給は全学歴、職種ともプラス 従業員不足感増す
2023年の賃上げ・初任給の支給予定を聞くこの調査は、2月15日に会員企業(5729社)にアンケートを送付し、3月10日までに回答のあった122社分についてまとめたものです。サンプル数が少ないことを踏まえ、ひとつの目安としてご利用ください。回答企業の平均資本金は2376万円、平均従業員数は43・5人となっています(表1)。
有額回答企業の賃上げ予定額は、全道平均で7865円(平均年齢42・7歳)、アップ率で3・55%となりました(表2)。
「賃上げ額ゼロ」と回答した企業は全道平均で9・8%、札幌市以外の地域が11・5%に対して札幌が6・8%となりました。「賃上げ有り」は全道で回答企業中の46・7%となりました。未定企業も53社(43・4%)あり決めかねている企業も多くなっています(図1)。
23年度の賃上げ(腹づもり)では、全道で「定期昇給の他、ベースアップを検討中」が36・9%、「ベースアップは行わず、定額昇給分のみにとどめたい」が26・2%、「べースアップ、定額昇給ともに行わず、現状額を維持する」が9・8%となりました(表3)。
初任給は、微増ながらも高校、短大・専門学校、高専、大学の各学歴、職種でプラスとなりました。
大学卒は、札幌の営業職が20万3159円(2182円、1・1%増)、技術職は20万358円(2519円、1・3%増)となりました。高校卒は、札幌市以外、札幌市とも全職種で16万5000円以上となりました(表4)。地域的には札幌と札幌以外では3000~8000円程度の差が生じています。
初任給が上昇している背景には人手不足、採用難があります。当会調査では従業員の充足感は、充足している企業が18・4%(昨年比4・1ポイント減)、不足している企業が55・3%(昨年比1・3ポイント増)、どちらともいえないが26・3%(昨年比5・9ポイント増)となり、経済活動の回復から従業員の不足感が増してきています。