気流
2023年03月15日
釧路の夕日は、バリ島やマニラと並び「世界三大夕日」の一つと言われています。鮮烈な輪郭の夕日が釧路川河口に広がる太平洋に沈み、空や雲、港に停まる船や灯台まで茜色に染まります。日没後には空が赤から紫、青へと複雑に色を変え、その光景は息をのむ程の美しさです。
釧路川に架かる幣舞橋にはカメラを手にした観光客が集まります。釧路港の夕日は釧路川の中心に太陽が沈む、秋分と春分の日頃がベストシーズンと言われています。日照時間の長さに加え、海や湿原から立ち上がる水蒸気の影響で夕日の光がより一層赤く見えやすいといった要因から「世界三大夕日」と呼ばれているのです。
釧路港の夕日の美しさが世界に広まったのは1965年頃で、各国を巡る船乗りの口コミが発祥と言われています。釧路の人々がこの景色を資源として発信に力を入れ始めたのは2009年のことです。企業や地域資源である「強み」や「機会」は内側にいると見えにくいものです。
「新規事業に着手するのは、自社の存続が地域貢献に繋がるため」と例会で語ったある経営者は、人口減少が続く中、地域外から新たに顧客を獲得することで、自社の社会的責任を果たそうと挑戦を続けています。
自社や地域経済が直面する諸課題は多岐に渡っています。激変する環境の中、いかに新たな価値や機会を見出していくか。今こそ新たな一歩を踏み出し、地域と企業に希望の夜明けをもたらしましょう。