長期的な視点で人材確保を/2023採用意向調査
2023年03月15日
共同求人委員会は、会員企業(5727社)を対象とした採用意向調査を2022年12月20日に送付し、1月末までに回答のあった445社(前年度は568社)について集計・分析しました。
不足感、再び強まる
従業員数の充足感は、充足している企業が18・4%(前年度比4・1ポイント減)、不足している企業が55・3%(前年度比1・3ポイント増)、どちらとも言えないが26・3%(前年度比5・9ポイント増)となり、経済活動の回復から従業員数の不足感が増してきています(図1)。
すべての業種で、「充足している」が前年度に比べ減り、「不足している」は建設業62・6%(前年度比3・2ポイント減)、製造業46・2%(前年度比3・5ポイント減)となりました。サービス業では55・4%(前年度比3・1ポイント増)となっています。また全業種で「どちらとも言えない」が増えています。
22年度の採用は増加
21年度の採用では「採用した」が52・1%、「採用していない」が47・2%でしたが、22年度の採用状況では「採用した」が60・9%、「採用していない」が39・1%と、今後の経済情勢も考えて積極的な採用活動を行ったことが数字に表れました。
23年度の採用予定は、「採用予定あり」が前年度比6・6ポイント増の51・7%、「予定なし」が前年度比7・1ポイント減の21・1%となりました。人手不足感が強まると共に、採用を強化する傾向であることが伺えます(図2)。
新卒者を採用する理由
新卒者の採用理由については「社内の年齢構成を整えたい」が34・9%、「将来の幹部社員として期待」が21%と続き、前年度とほぼ同じ結果となりました(表1)。
大学への直接連絡は微増
新卒者の採用方法については、「就職情報会社」が31・2%と前年度比0・6ポイントの伸びにとどまった一方、「大学などに直接連絡を取る」が22・4%と前年度比0・5ポイント増となりました。また採用活動に関する費用は、10万円未満が48・1%となりましたが、100万円以上も11・7%あり、採用に対する費用の考え方も二極化していることが伺えます。
共同求人委員会は、新年度も長期的な視点で雇用問題を捉え、大学との連携強化と優秀な人材確保の活動を進めます。