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【新年度経営戦略】地魚・鮭の可能性を深化/丸亀(札幌市)

2023年03月15日

キッチンカーと新ブランドロゴ(右下)
若月裕之社長

 当社は1935年に創業し道産鮭の加工・小売業を営んでいます。昨年6月にキッチンカーで握りたてのおむすびを販売する「鮭まぶしおむすび亀太郎」を開店し、年末に新ブランド「SALMON LABO まるかめ」を立ち上げました。

 

 秋鮭の漁獲量は2000年代の年間約5000万匹をピークに半数ほどに減少。昨年まで6年間不漁が続き、家庭での消費量も減っています。さらにコロナ禍の直後は百貨店の催事が中止になり見通しが立たない中、円山にある本店は来客が増え、厳しい時を地元のお客様に支えてもらいました。当社が80年余り同じ場所で商いを続けられるのは、地域に生かされているからなのだと実感し、自社の存在意義はローカルにあると確信しました。

 

 地魚である秋鮭を、郷土食として地元の方々に親しんでもらいたい。その一歩として「鮭まぶしおむすび亀太郎」では、道産米に秋鮭のほぐし身をたっぷりまぶし、筋子などの海鮮を中心とした具材にこだわりました。現在は本店前で営業しています。お客様の7割が待ち時間に店内で買い物をされ、相乗効果が生まれています。

 

 伝統を受け継ぐ「丸亀」と異なる、鮭を使用した商品を幅広く扱うブランドとして誕生したのが「SALMON LABO まるかめ」です。お歳暮シーズンにあわせて大手量販店で展開を始めました。ロゴは鮭のイラストを入れ、明るい色づかいで目を引くデザインです。今後は総菜など、手軽に食卓に取り入れられる商品の開発を考えています。

 

 創業者の鵜沼亀太郎が遺した「鮭魂」という言葉を深化させ、地域に根差した味づくりを続けていきます。