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同友会は、中小企業の繁栄と、そこで働く全ての人の幸せを願い、地域社会の発展のために活動しています。

気流

2023年01月15日

 年末に発表された「今年の漢字」に「戦」(いくさ)が選ばれました。ロシアのウクライナ侵攻、北京オリンピック、ワールドカップはともかく、暮らしを守る「たたかい」の実感も込められています。

 

 多くの中小企業が原材料高、資材調達難、円安による輸入コスト増など逆風とたたかう中で新年を迎えました。ある調査では価格転嫁できていない企業が18%、転嫁率はせいぜい約36%で、中小企業経営への圧迫が気がかり。政府に公正な取引への対策・支援を求めると同時に、自社の対応も急務です。

 

 頼りになるのは、社員であり経営指針書です。経営指針成文化のベースである中同協の「労使見解」では、いかに外部環境が厳しくとも決してあきらめず常に経営を維持発展させ、社員と共に働きがいのある企業をつくることを経営者の責任として謳い、激動の中で多くの会員のバイブルとされてきました。経営環境の変化を正確につかみ、改めて自社の事業領域と存在意義を問い直し、社員の創意工夫が十分に発揮される組織づくりが求められています。

 

 ウクライナでは「戦」で多くの命が奪われ、インフラも破壊された中で新年を迎えました。同友会3つの目的の一つに掲げているのは「日本経済の自主的・平和的な繁栄」。地域を支えるインフラである中小企業の発展と国民生活の安定は、平和の中でこそ。「戦」の無い平和な社会の実現を今年こそ、と願ってやみません。