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【我が社の自慢 61】サンヨー工業(北見市)

2022年10月15日

鞴(ふいご)の神棚(写真奥が鞴)

 

鍛冶屋の魂が宿った道具

 

 我が社の自慢は、創業時から使っている鍛冶道具です。

 

 当社の前身である長山工業は、1950年に農協の仕事を請け負う鉄工所として創業。主に、馬につける鋤などを作っていました。その後、農機具製造業となりました。歴代の社長たちは丁稚奉公から始めたと聞いており、鍛冶道具はそのころから使っていたようです。

 

 職人は道具を修理しながら大切に使うものです。スプリングハンマーは電動で動く大型のハンマーで、もう60年以上モーターを取り換えながら使用しています。槌や火ばさみ、台座に木の切り株を利用した金敷(カナシキ)などもそのまま使っています。

 

 また、先代社長は工場を整備した際に役割を終えた鞴(ふいご)を神棚に奉りました。昔は新年の行事として12日に火入れをし、一年の無事と安全を願い、お守り代わりの道具を作り、工場の壁に毎年飾っていました。道具は今でも壁に飾ってあります。

 

 現在は溶接が普及し、鉄同士をつける鍛冶仕事は減っています。それでも農機具の部品が無いときや、大手が手掛けない小さな消耗品などは一から作り、鍛冶の技術で貼り付けて納品することもあります。創業時から受け継いできた鍛冶道具には、我が社の魂が受け継がれていると感じています。これからも大切に使い続けます。

 

▽設立=1983年、会員=代表取締役・新鞍富士夫、事業内容=農業機械製作及び販売・修理、社員数6名