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中小企業魅力発信セミナーで福岡県田川市の事例学ぶ

2022年08月15日

報告する中山氏

 

若者と地域課題解決へ

 

 中小企業魅力発信セミナーが720日、3年ぶりに開催され、会場参加、オンライン参加合わせて71名が参加しました。

 

 2019年に中小企業基本法の公布・施行日である720日を「中小企業の日」、7月の1ヶ月間を「中小企業魅力発信月間」と制定されたことを記念し、中小企業の魅力や社会的役割を広く周知することを目的に、同友会と中小企業基盤整備機構北海道本部、北海道中小企業団体中央会ならびに公益財団法人北海道中小企業総合支援センターの4者主催で開催しました。

 

 セミナーでは、中同協幹事長で福岡県田川市産業振興会議の会長も務めるヒューマンライフの中山英敬氏が田川市における条例制定とその後の取り組みを報告しました。

 

 かつて筑豊炭田の中心都市だった田川市は、10万人を超える人口が半数以下となり、8割以上の人が働く中小企業が元気にならなければまちは元気にならないと、15年に田川市中小企業振興基本条例を制定。この条例のもとに設置された田川市産業振興会議では、地域の全事業者を対象にした調査を行い「田川市中小企業振興ビジョン」を策定しました。

 

 この振興ビジョンを実現するための4つの方針の1つが、「地域で若者を育て地域に若者を残す活動」です。地元高校3校の生徒に地域の課題を投げかけ、仮想会社を通してその解決策を提案する新しいキャリア教育に取り組むことにより、若者の地域と地元企業に対する理解が深まっています。

 

 中山氏は「地域を見つめ直すとともに自社の存在意義を認識し、自社のことを地域の人たちに知ってもらうことが重要。地域経済の担い手として頼られる企業経営をしていく必要がある」と訴えました。