22年賃上げ額 全道平均2.45%、6042円/賃上げ・初任給アンケート
2022年04月15日
人手不足感強まる 初任給は上昇傾向に
2022年の賃上げ・初任給の支給予定を聞くこの調査は、2月15日に会員企業(5709社)にアンケートを送付し、3月10日までに回答のあった237社分についてまとめたものです(表1)。サンプル数が少ないことを踏まえ、ひとつの目安としてご利用下さい。
有額回答企業の賃上げ予定額は、全道平均で6042円(平均年齢39・9歳)、アップ率で2・45%となり、いずれも昨年(6531円、2・62%)を下回りました(表2)。中央値は5000円でした。
「賃上げ額ゼロ」と回答した企業29・1%で、札幌市以外の地域が27・8%に対して札幌市が25・3%となりました。「賃上げ有り」は札幌市以外で21年の59・5%から22年は57%へ微減、札幌市は53・2%と同率になりました(図1)。
22年度の賃上げ(腹づもり)の考えでは、全道で「ベースアップを検討中」35%、「ベースアップは行わず、定額昇給分のみにとどめたい」25・3%、「べースアップ、定額昇給ともに行わず、現状額を維持する」24・5%となりました(表3)。
初任給は、微増ながらも高校、短大・専門学校、高専、大学の各学歴、職種でプラスとなりました。
大学卒は、札幌の営業職が20万1835円(877円、0・4%増)、技術職は20万1944円(2848円、1・4%増)となり、20万円を超えました。高校卒は、札幌市以外、札幌市とも全職種で16万円以上となりました(表4)。
本調査では、18―19年度には全ての地域、学歴、職種の初任給平均額が前年度を上回っていました。
しかし、20年度は札幌市以外の2つの学歴・職種で、札幌市の3つの学歴・職種で前年度を下回り、21年度は全体の約33%で前年度を下回る結果となりました。コロナ禍の影響もあり、初任給の増額は頭打ちの気配でした。
新型コロナウイルスの感染終息は見通せませんが、企業の従業員の充足感は、充足している企業が23%(昨年比9㌽減)、不足している企業が54%(昨年比12㌽増)と再び不足感が強まっています。(22年1月、当会採用意向調査)