ポストコロナ～新市場・新事業への挑戦②／釧路製作所（釧路市）

2022年03月15日

宇宙産業進出へ連携

　当社は1956年に鉄道会社の出資により設立された、橋梁を中心とする鋼構造物設計・製作・施工会社です。自社工場内一貫生産と組織力、ＩＴ導入による製造技術の向上・伝承、既存技術を活用した新事業展開が強みです。

　苦しい時期もありましたが改善を積み重ね、2016年には経営企画室を設置し成長路線へ舵を切りました。設立65周年には「社員のため、地域のため、圧倒的存在感のある100年企業を目指す」ことをビジョンに掲げました。

　その新規事業の取り組みの一つとして宇宙産業への進出があります。社員が参加した宇宙に関するセミナーをきっかけに大樹町のインターステラ社に出資し、釧路高専とロケットに関する共同プロジェクトを組織。鋼構造物製作技術を活かしてロケット架台の製造に着手しました。学生と共に製品を作り、卒業生達には将来宇宙産業を支える人材として活躍してくれることも期待しています。

　宇宙産業に進出した背景は、大樹町と車で2時間の立地も活かして新技術を習得し、釧路地区の技術者を育成して地場企業をレベルアップさせ、釧路地区の地域貢献につなげることです。苦労も多かったのですが、将来的にはロケット部品の加工・供給事業に参入し、自社の経営基盤を安定化させ、雇用と生活を守っていくことを目指しています。

　当社のメインはあくまで橋梁ですが、これからも域内他企業と連携して新分野に進出し、オール釧路で挑戦し続け、地域と自社の存在意義を高めていきたいと思います。