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【速報】2021年の賃上げ・初任給はどうなるか

2021年03月23日

<ポイント>

1.賃上げ額は平均5,557円、アップ率は2.77%

2.初任給は学歴・地域別の全体で約33%の減となり、頭打ちの気配

 

<PDFデータダウンロードはこちら>

 

 2021年の賃上げ・初任給の支給予定を聞くこの調査は、215日に会員企業(5,806社)にアンケートを送付し、35日までに回答のあった272社分についてまとめたものです。回答企業の平均資本金は4,792万円、平均従業員数は39.6人となっています。(表1)

 

 

 サンプル数が少なく、2021年度と2020年度の回答企業が異なることなどを踏まえ、ひとつの目安としてご利用下さい。

 

 

1)賃上げ額は平均5,557円、アップ率2.77%、賃上げ額ゼロ企業は17.3%となる

 

 有額回答企業の賃上げ予定額は、全道平均で5.557円(平均年齢40.9歳)、アップ率で2.77%となり、いずれも昨年(5,366円、2.67%)を上回りました。(表2)

 

 

 「賃上げ額ゼロ」と回答した企業は17.3%で、札幌市以外の地域が18.7%に対して札幌市が13.5%となりました。「賃上げ有り」は札幌市以外で2020年の66.7%から21年は40.9%へ、札幌市も57.1%から39.2%と約20%減少しました。「未定」と回答した企業も全道で18.5%から42.3%となり、先行きに対する不安感が伺えます。

 

※『平均値』~有額回答企業数の平均のアップ額

※『中央値』~有額回答企業数に、賃上げ額ゼロ回答企業数を加えた中間のアップ額

 

 2021年度の賃上げ(腹づもり)の考えでは、企業規模で差が出ており、従業員数4名以下の約80%は「ベースアップ、定期昇給ともに行わず、現状額を維持する」「未定」となりました。(図3)

 

 

 

2)初任給は頭打ちの気配

 全道平均の初任給は、大学卒の営業・事務、高専卒の全ての職種、高校卒の営業・技術・現業で若干のプラスとなりました。大学卒は、営業職が192,252円(2,7001.4%増)、事務職は184,385円(3420.2%増)となり、技術・現業職は190,809円(3,3981.8%減)となりましたが、190,000円台を維持しました。高校卒は、札幌市以外の事務職を除き160,000円を超えました。(表3)

 

 

本調査では、2018年度~19年度には全ての地域、学歴、職種の初任給平均額が前年を上回っていました。しかし、20年度は札幌以外の2つの学歴・職種で、札幌市の3つの学歴・職種で前年度を下回り、21年度は全体の約33%で前年度を下回る結果となりました。コロナ禍の影響もあり、初任給の増額は頭打ちの気配です。

 

◎本件に関するお問い合わせ先

一般社団法人 北海道中小企業家同友会

札幌市東区北6条東4丁目1番地7 デ・アウネさっぽろビル13階

電話011⁻702-3411

担当事務局 佐々木 靖俊(ささき やすとし)、間宮 一信(まみや かずのぶ)