気流
2021年09月15日
初めて「ユネスコ学習権宣言」を読んだ時、「学習権は(中略)生き残るという問題が解決されてから生じる権利ではない」の一文に驚いたのを今でも覚えています。「学ぶ」ことと、「生命の存続」は同じ土俵の話ではないと思っていたからです。
コロナ禍で人々が未知の病原菌にうろたえ、怯え、分断される状況を目の当たりにし、ウイルスだけではなく「不知」そのものの恐ろしさを痛感しました。宣言の「学習権なくしては、農業や工業の躍進も地域の健康の増進もない」との一文が頭をよぎり、生存権と学習権の結合の重要性を強く感じます。
「学習活動はあらゆる教育活動の中心に位置付けられ、人々を、なりゆきまかせの客体から、自らの歴史をつくる主体にかえていくもの」と謳うこの宣言を、北海道同友会は95年から共育の基本に据えてきました。今こそ、主体的・創造的に学ぶことの重要性を噛みしめようと、コロナ禍に直面する私達へ警鐘を鳴らしているかのようです。いかなる局面でも経営者と社員が力を合わせ「人間が人間として息づく」環境を企業の内外に広げたい
北海道同友会最高の学びの場である第36回全道経営者〝共育〟研究集会in苫小牧が、10月8日にオンラインで開かれます。社員もYou Tubeで参加可能。学習権を活かし、今何をなすべきか、社員と共に我がこととして学ぶ絶好の機会、全道から誘い合わせて参加を。〝学習〟こそキーワードです。