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【札幌支部連続企画】人を生かす経営 社員が自主性と創造性を発揮するには

2021年03月15日

 札幌支部は、22日より「人を生かす経営」連続企画を全4回で開催。会員報告から社員が力を発揮する強い企業づくりを考えました。第12回の概要を紹介します。

 

1回 強い企業づくりを目指して

ティーピーパック 代表取締役 池川 和人氏

 

 

 当社は経営指針の作成当初から、「社員が会社や経営者・管理職を信頼し、仕事に誇りを持ち、同僚たちと連帯感を持てる会社」を目指し、これに「社員への適切な評価と報酬」を加え、当社独自の労使見解の具体的実践を目指す事にしました。すると社員から「理念に人を大切にする要素が入っていない」との指摘があり、それを受け現在の理念「社員の幸せを通じて社会に貢献する」としました。

 

 さらに、経営指針を社内に浸透・実践させていくためには、社員教育に力を入れなければいけないと感じました。そこで、同友会大学など同友会のコンテンツを織り込ませながら、当社の閑散期である13月に集中的に講習や検定などの教育を継続しています。

 

 また、同友会の全国行事に参加することで新卒採用の重要性を再認識しました。会社の将来を担う人材を採用することを、会社変革のための最重要課題と位置付け、2012年より新卒採用を続けています。

 

2回 働く環境を社員と話し合って

アイ・ティ・エス 代表取締役社長 河瀬 恭弘氏

 

 

 当社は主に医療機関へ電子カルテ等のシステムを提供しているIT会社です。コロナ禍に対応し、昨年春からテレワークと時差出勤を導入しました。しかし、幹部社員主導で実施したことで社内の納得を得ることができませんでした。そこで、各部署から委員を募り5月に「テレワーク委員会」を立ち上げることになりました。

 

 委員会では、「テレワークはあくまで手段。目的はコロナ禍後を見据えた会社変革」とし、事務所スペースを半分にして浮いた経費で札幌駅前に移転するアイディアが提案されました。求職者にとって魅力的な立地にすることで企業価値が上がるというのです。

 

 就業規則改訂も社員自身がどういう働き方をしたいかを議論しながら原案をつくることになりました。すると、今では時差出勤を廃止し、出勤時間は申告制となりました。管理ではなく、社員を信頼する視点で社内改革が進んでいます。