札幌支部の4講座に延べ200名参加
2020年11月15日
7~9月期の北海道同友会景況調査結果が発表されました。業況、売上高、採算、資金繰り等、4~6月期から見ると大幅な改善となっており、日銀短観をはじめ他の調査結果も同様の傾向を示しています。とはいえ、どの指標も水面下のままであり、今後の新型コロナウイルスの感染・医療体制状況いかんによっては、存続の危機に立たされる企業が増える可能性があります。今年度の全道方針は、「経営指針の再構築」を呼びかけており、各支部ではコロナ危機に対応する経験交流例会や、「経営計画見直し連続講座」等が取り組まれています。今回は札幌支部で行われた講座の概要を紹介します。
経営計画見直し講座を9月29日より4講開催。延べ200名が参加。
第1講では、りんゆう観光植田拓史社長が実践報告。コロナ禍で外国人客がゼロになる中、自社のSWOT分析を行い、経営理念をもとに戦略を練り直しました。接触が少なくリアルな体験ができるグリーンシーズンのロープウェイ乗り放題や新スタイルの登山ツアー商品を開発。社員が構築したオンラインショップの売上が伸びており、社員の成長機会にしたいと報告。
第3講は、日美装建大澤寛晃社長が報告。同友会の経営指針研究会で、幹部と共に「愛情と信頼と正直」をキーワードに経営理念を作成してきた同社。コロナ禍でもクラウドデータで部門別の動きや収支を全社員が瞬時に把握し、理念に基づき戦略を考え、社員と共に確信が持てたことなど、数字をつかみ経営に生かすことの重要性を語りました。
第2講・4講は会計講座。講師のシンクシステムズ小椋俊秀会長が、前記2社が経営指針(経営理念・10年ビジョン・方針・計画)を作成し、経営に活かしていることを指摘。外部環境が激変しても「稼ぐ力」を失わないため、数字にもとづいた自社分析を怠らないこと、社員と共に経営理念に基づく戦略を持つことが今こそ求められると結びました。