「函館、チャンス多い」日銀支店長が講演／函館支部8月例会

2020年10月15日

　函館支部は8月24日、Ｚｏｏｍを併用して8月例会を開催。日本銀行函館支店の加藤健吾支店長を講師に招き、「道南経済におけるコロナウイルスの影響について」をテーマに学びました。

　冒頭、加藤氏はコロナショックとリーマンショックとの違いは、移動制約から生じる供給・需要減であるとして、社会全体の様相が大きく変化すると語りました。マクロの視点からは世界経済が回復するまでは時間がかかり、長期戦は避けられそうにないだろうとの見通しを示しました。

　道南地域は全産業でのＤＩが過去最低、特に宿泊・飲食・運送業が大きく影響を受けていると分析。売上や収益も今年度の予測値に影響が出始めている状況です。

　その中で挙げられた2つのキーワードは、「デジタル化」と「ワーケーション」。デジタル化は今後、消費者が検索や購入、そして決済までが一つのアプリで完結する、いわゆるスーパーアプリの開発による商流のプラットフォーム化が大きなポイントになり、企業間取引についても同様にデジタル化が進むと話しました。ワーケーションについては、観光資源の多い函館にとってはチャンスであり、道南エリアの魅力、キラーコンテンツを充分理解し活用してはと提案。示唆に富んだ例会となりました。