【新型コロナに負けるな！】全社一丸となり　文化財後世に遺す／貴賓館

2020年10月15日

　貴賓館（佐藤裕子社長、しりべし・小樽支部）は、大正時代に建てられたにしん御殿「旧青山別邸」を含む国の3つの登録有形文化財を持ち、海の幸を活かしたお食事処からは美しい日本庭園を一望出来ます。

　しかし、コロナの影響で2月以降は来館者の多数を占めるインバウンドと道外客が激減。4月には小樽市の要請を受けて一時休業し、5月下旬から営業を再開しました。

　佐藤社長は早々に「社員とその家族の生活のため雇用を守る」と決意。金融機関からの資金調達に加え、7月にはクラウドファンディングにも初挑戦。目標を大幅に上回る支援が寄せられました。

　社内ではコロナ禍を逆手に取って外注を見直し、社員が手分けして庭園の手入れと建物の修繕を実施。その効果は委託費用の圧縮に留まらず、社員の連帯が強まり、部署の垣根を越え創意工夫して自主的に行動する組織風土が息づきはじめました。幹部社員の一人は「一致団結出来た要因は、日頃からの経営者の思いやりと人柄」と笑顔で語り、全社一丸で厳しい外部環境に立ち向かっています。