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西胆振支部7月例会 菊地寝具店物語 高品質路線で生き残り

2020年08月15日

報告者の菊地社長(中央)

 

 西胆振支部は7月15日、7月例会をオンライン併用で開催しました。

 

 テーマは「シャッター街に生きる~創業82年菊地寝具店物語」。報告者の菊地洋平氏は、6年前三代目社長に就任しました。同社は1938年、祖父の慶蔵氏が室蘭市輪西町に寝具店を創業し、綿布団を主力に業績を伸ばしました。しかし、43年樺太へ出征し、一番の働き手を失い危機に直面します。綿打ち工場を稼働させることで、祖父不在の4年間を凌ぐことができました。

 

 父は61年に入社し、それ以降は法人設立、工場新設、歴代最高の売上更新、父母の結婚、さらに69年室蘭市の人口はピークの18万人超になるなど景気が良く、今はシャッター街となった中央町のアーケードも、肩と肩がぶつかる程のにぎわいでした。

 

 消費志向の変化に伴い、店内の商品構成は、マットレスやベッドなど既製品に変わり、80年代は大型店の出店が相次ぎ商店街を直撃しました。先代は生き残りをかけ、高品質路線に舵を切ります。国内トップブランドの寝具や下着の販売を始め、専門店として商品知識を深め、お客様に提案することで競争力をつけました。この方向転換がなければ今の同社はない、そして今コロナ禍を生き抜く道を、三代目社長は模索しています。