011-702-3411

営業時間:月~金 9:00~18:00

同友会は、中小企業の繁栄と、そこで働く全ての人の幸せを願い、地域社会の発展のために活動しています。

コロナ禍の今こそ 人を生かす経営 加藤明彦エイベックス会長(愛知同友会会長)

2020年06月15日

<中小企業家同友会全国協議会 YouTubeチャンネル>

 

 リーマンショックは、金融問題における「大きな経済の縮小」でしたが今回は、「移動禁止」に伴う経済の停止によるものです。この影響はコロナ問題が収束しても、すぐには回復しないと考えた方がよさそうです。

 

 では、どう対処していけばよいか。それは経営者の責任として「会社をつぶさず残す」ことです。そのため、すぐ行うべきことは「資金手当」と考え、行動に移しました。

 

 まずは資金繰りです。キャッシュフローの計算をして、私は1年間経営が行き詰まらない金額を調達しました。

 

 いくら借りればよいか?ここでつまずいている方はいませんか。日頃、経営計画や管理会計を行っていればすぐ計算できるでしょう。同友会が「経営指針づくりと実践」を、口が酸っぱくなるほど勧めている理由の一つです。

 

 次に、経営者の責任として「雇用を守る」ことです。同友会では、「人を生かす経営」を実践しようと言っています。手塩にかけ一歩一歩成長してきた社員さんだからこそ、みんなでこの苦境を乗り越え、業績を早く回復させることができるのです。弊社もリーマンショックの時、一人ひとりの力を結集したことにより、ビジネスチャンスを得て業績を伸ばす体験をしました。

 

 借りたお金は、返さねばなりません。一刻も早く黒字転換するためにも、経営者と社員の信頼関係を強め、全社一丸体制で乗り切ることが最も大切だと実感しています。

 

 「お金の調達とみんなで乗り切る覚悟」ができたら、次に大事な行動は「単年度計画の全面的な見直し」です。今、弊社では現状の経営体質から70%操業で黒字になる経営計画の具体策を検討しているところです。

 

 経営指針書のない人は、今からでも遅くはありません。コロナ終息後スピードダッシュできるよう、会社の方向性を明確にして、具体的な行動計画や数値の整合性を図っていくことをお勧めします。その際一人で頑張り過ぎず、仲間に教えてもらいましょう。

 

 同友会の仲間と話せば、苦しんでいるのは自分だけではないことが分かります。率直に自分の悩みを語ることで先輩経営者から貴重なヒントがもらえ、「何としても乗り切ってやろう」と勇気が湧いてきます。

 

 コロナで大変な今こそ、同友会の学びである「人を生かす経営」の実践のチャンスです。同友会の真髄を学び実践して、何としても乗り切って「経営体質の強い会社」に発展をさせていきましょう。

 

 (中小企業家同友会全国協議会 公式YouTubeチャンネルより)