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【SDGsと中小企業】自社再定義の視点に レアックス(地質調査/札幌市)

2020年03月15日

 【成田昌幸社長】当社は地質調査および計測サービス、ボアホールカメラなど地質調査機器の研究開発を行っています。

 

 2代目社長に就任し、経営者として悩んでいた時期に参加したセミナーでSDGsを知り、自社の企画や製造、総務など全部門が17の目標に結び付くと直感しました。そこでSDGsの視点から自社を再定義することで、自社の存在意義を社員と共有して進むべき方向性を見いだせると考え、取り組み始めました。

 

 当社は目標のうち、9つを選定しています。発展途上国の水不足問題解決を目指すJICA(国際協力機構)事業は、「安全な水とトイレを世界中に」に該当します。ボアホールカメラの技術を井戸カメラに応用し、井戸内部を撮影。スクリーンの目詰まりと発生箇所を特定し、高圧洗浄機で水あかやさびを取り除き、現地職員に維持管理ができるよう技術指導を行い、井戸の長寿命化を目指しています。

 

ボアホールカメラ計測を体験する中学生たち

 

 「質の高い教育をみんなに」の目標には、学校の企業訪問を積極的に受け入れ、自社開発の「アースダイバー」というVR(仮想現実)を使ったプログラムを体験してもらっています。地震の仕組みなども交えて説明することで、防災を考えるきっかけにもなります。

 

 SDGsが2021年までに社内に浸透することを目標としていますが、そのためには社員が主体的に取り組むことが重要です。当社は部門ごとの品質目標にSDGsに関する具体的行動を定め、社員が意識を向ける契機にしています。そして戦略企画室という部署が組織を横断的に支援し、推進を図るリーダーの役割を果たしています。

 

 こうして会社の目指す方向性が徐々に共有されています。SDGsが共通認識となることで社員が仕事にやりがいを持ち、力を存分に発揮してくれると期待しています。