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釧路市中小企業基本条例制定10周年記念セミナーを開催/くしろ支部

2019年11月15日

地域の次の10年に向けたパネル討論

 

重要な産消協働の実践 次の10年に向けた具体策議論

 

 くしろ支部は10月9日、釧路市中小企業基本条例制定10周年記念セミナーを釧路市内で開き、支部会員や行政・金融機関職員など107人が参加しました。

 

 同条例は2009年3月に制定され、4月に施行。基本理念に盛り込まれた「産消協働」の考え方を提起した地域研究工房代表理事の小磯修二氏(元釧路公立大学学長)が「人口減少時代の地域経済戦略」をテーマに講演しました。

 

 小磯氏は「都市との格差が拡大する今こそ、生産者と消費者が緊張感を持ちながら産業力を強化する『産消協働』の実践が重要。域内での循環を生むことで、地域経済が持続的につながる」と述べました。

 

 インバウンド対応の課題にも触れ、「根釧は地方というハンディを優位性に変えられる食と観光が大きな強み。消費流通に生産地としての伸びしろがある。観光への施策を市が進め、地元企業がいかに携わっていくかを地域全体で議論すべき」と提起しました。

 

 続くパネル討論では、蝦名大也釧路市長や、澄川誠治釧路市ビジネスサポートセンター(k―Biz)長、森川浩一オイコス浩一社長をパネリストに、星匠釧路新聞社社長がコーディネーターを務め、条例制定の経緯や、根釧の次の10年に向けた具体策を議論しました。

 

 「18年8月に開設されたk―Bizを一つの成果として更に発展させたい」「根釧には地域のために何ができるかを率先して考える経済人が多い」「中小企業振興こそ究極のまちおこし」と意見を交わし、条例の精神を活かした地域づくりの在り方と行政や企業、市民それぞれの役割を再確認しました。