気流

2019年08月15日

　最近、めっきりテレビを見なくなりました。その代わりにインターネットで動画を見ることが多くなりました。いつでも自分の好きなタイミングで好きなテーマを視聴できる気軽さ。バラエティから政治、批評、学術的なものまでコンテンツも充実しており、YouTuberなる職業が「なりたい職業」の上位なのもうなずけます。かつてはテレビがインドアの娯楽を象徴する存在でしたが、ライフスタイルの変容・技術の進歩に応じて、そういった価値観も変化してきているのでしょう。

　最近、ある有名な方がネット動画で語っていた言葉が強く心に残っています。『価値を発見しない限り、物事は前には進まない』。批判的な言葉ばかりをまくし立てるのではなく、物事の良いところを抽出していった方がより建設的ではないか、ということでしょう。頭でっかちな私には思い当たる節がありすぎて耳が痛くなる思いです。

　仕事の会議、遊びの相談、家庭のことなど何でもそうですが、物事に対して人はまず自身の経験からくる価値観で良し悪しを判断するものです。その時、悪いと感じたものを直感的に「悪い」と断ずるのではなく、一歩踏み込んで「良いところが何かあるはず」と探そうとする、客観的な自分を心に住まわせておくことが新たな価値を発見し、発想を豊かにするコツかもしれません。多様な見方を受容できる柔軟な心を育てられるよう、日頃から心がけていきたいと思います。