気流
2019年05月15日
先日、初めてマナー研修の講師を担当しました。
みな緊張しているのか、気づけば固まってしまう重たい空気。何とかほぐして思いを伝えようと、汗びっしょりで研修を終えました。
冷や汗も引かぬまま目を通した受講レポートには「マナーは社会における共通言語。信頼を生みだし、互いに快適な人間関係を築くための心遣いです」など、伝えたかったことが書かれてあり、人心地がつきました▽一方「敬語を使えないから、黙ってしまった」という感想も。「失敗してよいですよ。とにかく実践してみましょう」という、雰囲気づくりができていなかったと気づかされました。
東京大学の入学式で上野千鶴子さんが仰った「がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています」という言葉が世間を賑わせています。
このスピーチは「あなたたちが今日『がんばったら報われる』と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです」と続きます。
私は、頑張れば報われる世界だと思っていきたいです。大田堯先生が仰るように、「大きなめあてを持ち、自分の心に問いかけながら、そのめあてに照らして分別し続ける」そんな人生をつくるために、彼らを受け止める我々に何ができるのだろうか。
自分も新たな役割を頂いた一人として、大きな課題を得た春でした。