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利益追求目的の金融再編に警鐘 9期経営者大学で橋本卓典氏が講演

2019年01月15日

 10月31日、第9期経営者大学「経済学」コース公開講座が札幌市内で開かれ、会員や信用金庫職員など72人が出席しました。

 

 講師は、ベストセラー「捨てられる銀行」の著者で、共同通信社経済部記者の橋本卓典氏。「海図なき時代の金融~計測できない世界~」をテーマに講演しました。

 

 橋本氏は「今日の当たり前は、10年後には通用しなくなるのではないか」と想定し、「計測できない世界」の思考訓練をしておくことの重要性を指摘。国内ではメガバンクが店舗の統廃合を進め、中国では銀行より高利でキャッシュバックもある「アリペイ」への預金シフトが加速し、既存の金融機関の存在意義が問われており、テクノロジーが仕事の概念や価値を根幹から変えているといいます。

 

 その上で橋本氏は「『事業性評価ノルマ』や、会計への過信で利益追求が目的化した金融再編では、顧客の信頼を得られず本質を見失う」と警鐘を鳴らします。

 

 そして、事例を基に「顧客からの共感こそ貴重な資本と捉え、必要なことをやり抜く組織や仕事づくりが求められているのではないか」と問い掛けました。