7月例会「地域に人を残す~若者に選ばれる会社 若者が残る会社~」を開催
南空知支部は7月22日に7月例会を開催し、ゲストを含む22名が参加。「地域に人を残す」をテーマに、本田農機工業株式会社の本田雅義社長(南空知支部副支部長)と、札幌大谷大学の和田佳子教授が報告しました。 本田農機工業は岩見沢市栗沢町に本社のある農機具の製造と販売を手掛ける企業です。自社の人材は中途採用を繰り返していましたがなかなか定着せず、周囲の勧めもあり4年ほど前から新卒採用に挑戦しました。当初はなかなか採用まで至りませんでしたが、3年、4年と経つうちに採用できるまでに至りました。その中でも女性の採用を期に更衣室やトイレなどのハード面、育児休暇などの就業規則や、家賃補助などの賃金改定などソフト面でも多くの改善を図ってきました。その結果2018年には空知管内で初めてユースエール認定制度の認定企業となりました。本田社長は「新卒採用を通じて自社の雰囲気が良くなった。また新卒採用をすすめることで社員が働きやすい環境を考えるようになった。まだまだ発展途上だがこれからも進めていきたい」と力強く語りました。 和田教授からはキャリア支援センター長、キャリアコンサルタントとして日々接している学生から見える、現在の若者像について報告がありました。また道外への若者流出と言われているが、実際のそのような感覚は無く、学生は地元での就職を希望する傾向にあると指摘。また現在の学生は仕事のやりがいや労働条件よりも人間関係を重視するとの報告がありました。以前実施した高校生のアンケートから小さな頃から地域活動への関わりが多いほど地元への回帰志向が強くなる傾向にあり、地域に若者を残す為には地域内での多世代交流や地域での教育投資の必要性を語り、「人口減少だからここでは無理だと思考停止に陥らない“大人のホンキ度”が試されている」と結びました。 報告終了後は質疑応答や話題提供などがされ、参加者全員で和気藹藹とした雰囲気で語り合いました。