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北海道中小企業家同友会景況調査報告 (2017年04~06月期)

景況感の改善示すもまだら模様

―業種間、規模間で異なる様相、仕入単価の上昇に注意―

 北海道中小企業家同友会2017年第2期(4~6月)の業況判断DI(前年同期比)は、0.6と前回調査から9.4ポイント改善し、水面上に浮上した。業況判断DIがプラスになったのは、2015年第4期(10-12月)以来である。業種別にみると、流通商業で改善、建設業と製造業で大幅改善を示したものの、サービス業では大幅な悪化となっている。また、企業規模別では、20人以上50人未満規模でほぼ横ばいを示した以外は、10ポイント以上の大幅な改善となっている。

 


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 景況感は改善を示してはいるものの、決して楽観視できるものではない。と言うのも、売上高、採算、業況水準には、景況感の改善と連動していない指標も存在するからである。たとえば、全体の売上高DIはマイナス6.7から0.0へと改善を示したが、採算DI、業況水準DIは、それぞれマイナス5.7からマイナス5.8、マイナス5.0からマイナス5.2と前回調査からほぼ横ばいの推移でとどまっている。

 業種別にみれば、売上高DIは、サービス業を除いて改善を示し、採算DIは、製造業と流通商業で改善を示す一方で、建設業で悪化、サービス業で大幅な悪化、業況水準DIでは、製造業で大幅な改善、建設業で横ばい、流通商業とサービス業では悪化を示している。また、規模別に各指標とみると、売上高DIは相対的に規模が大きくなるほど改善幅が大きくなっているのに対し、採算水準DIでは規模が大きくなるほど悪化幅が大きくなり、業況水準DIでは、20人以上50人未満規模企業が大幅な悪化を示したほか、100人以上規模でマイナス水準であるなど、まだら模様な結果となっている。次期見通しに関しては、全体では今期と同様改善の見通しが続くものの、業種別、規模別に細かくみると好転、悪化の指標が混在していることから、さらに動向を注視していく必要があると考えている。

 今期の景況感の改善の要因を見ていくと、一人当たり売上高、付加価値ともにマイナスでの推移であるが改善を示したことが大きいと思われる。他方で、懸念されるのは仕入単価DIと販売単価DIの推移である。販売単価DIは4.0ポイントの上昇を示したが、仕入単価DIはそれを上回る7.1ポイントの上昇となっており、両DIのギャップが2016年第4期から拡大を続けている。このギャップが縮小傾向を占めるようになると、景況感の改善もより明確になると思われる。

 また、今期の経営上の問題については、前回調査まで急速に高まり続けていた「従業員の不足」、「熟練技術者の確保難」が一段落し、従来通りの「同業者間の価格競争の激化」、「民間需要の停滞」が最も高い割合となっている。しかし、問題点のいずれの項目も30%を上回ってはいないということが今期の特徴である。「人材の確保が困難である」というコメントが、「新卒者の定着」、「社員教育」とともに「経営上の力点」でひと際目を引くようになっている。「人」に関する問題が、今後も中小企業経営の最重要課題に上がることになるだろう。