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気流

 3月30日、国立社会保障・人口問題研究所が2045年までの「日本の地域別将来推計人口」を発表しました。これによると北海道はおよそ400万人となり、道内すべての市町村で減少。札幌市の減少は約8%程度ですが、札幌以外の減少が大きく、人口10万人以上の街で一番減少幅が大きい小樽市では、約6万人と半減するとの推計です。

 

 小樽はかつて斜陽の街と称され、古き良き時代から衰退する街の象徴のように見られました。モータリゼーションと相まって無用とされていた運河を埋め立て、道路にするという案が出されました。この動きに文化人や若者を中心に反対運動が起こり、小樽運河論争として全国に知られるようになります。市民運動によって、運河はもとより周辺の歴史的建造物にも注目が集まり、観光資源としての現在の運河に至ります。

 

 埋め立てに投下された公共事業費は約100億円。一方、市民の力で残された運河は小樽モデルともいえる観光地となり、年間800万人の人を呼び込み、1000億円以上の経済効果を生んでいます。

 

 人口減少は緩やかになることはあっても止まらない。しかし、個々のまちが持つ有形無形の”らしさ”は失われることはありません。まちの経営指針ともいえる”らしさ”の発見と磨きこそが、新しい人の流れ、チャンスをもたらすのではないでしょうか。小樽”らしさ”を残そうと大きなうねりを起こした先人がそう教えてくれます。