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提言・コメント  
「同族会社役員報酬の給与所得控除損金不算入」に反対します
2006年3月22日
北海道中小企業家同友会
第7回理事会

 突然、今国会に「一定の同族会社の主宰する役員(通常社長)の役員報酬のうち、給与所得控除の部分として計算される金額は損金に算入しない。つまり、法人税の所得に加算して法人税を課する」という法人税の改正案が出され、4月から実施されようとしています。私たちの試算したところでは、法人所得額100万円、主宰する役員報酬が800万円の場合では、現行の法人税・地方税合計は約30万8千円ですが、適用後は約92万5千円と約3倍になります。
 また、赤字法人でも法人所得額マイナス100万円、主宰する役員の報酬が1200万円では、適用後の法人税・地方税合計約40万円の負担となります。
 政府は法改正の理由として、@実質一人会社は、個人事業者と実態がほとんど変わらないのに、オーナー社長の報酬は法人段階で損金算入、個人段階でも給与所得控除が利用でき「経費の二重控除」で不公平、A今年5月施行の新会社法により最低資本金要件が撤廃されるので、節税目的の法人成りを抑制する必要がある、との2点をあげています。
 しかし、この法改正は次のような問題点を含むものであり、強く反対します。
1、 中小企業の大部分は同族会社であり、今回の法改正で社長報酬の給与所得控除額が損金不算入となる同族会社も少なくありません。多くは社会的存在として誠実に経営をしており、厳しい経営環境の中で役員報酬を削減して経営を維持している企業もあります。今回の法改正は、このような実態を無視したものです。しかも、「給与所得控除」は、所得税において「概算経費控除等」としてすべての給与所得者に適用されているものであり、一部同族会社の社長の「給与所得控除額」のみを、法人所得に加算して法人税を課税することは租税の公平に反します。
2、 役員報酬は源泉徴収されて社外に支出されたものであるのに、さらに法人税を負担することに合理性がありません。
3、 日本経済と地域経済を支えている中小企業の活力をそぐものであり、法人設立を容易にし、中小企業を発展させようとする新会社法の趣旨にも反します。
4、 多くの中小企業に関係した重大な法改正にもかかわらず、事前に十分な情報提供がなく、中小企業や国民の間でまったく議論されていません。今、この法改正を知った中小企業家の間に怒りが広がっており、十分な国民的な議論を尽くすべきです。
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