HOME 調査データ・資料
今年の年末賞与はどうなるか 調査データ・資料
速報 今年の年末賞与はどうなるか〜暖房手当の支給実績と年末賞与(予定)アンケート調査結果〜

 この調査は、当会会員企業(会員数4、883社)の中から1、500社を地域、業種を勘案して無作為抽出して10月下旬にアンケートを発送、11月8日までに回答のあった276社についてまとめたものです。回答企業の平均資本金、平均従業員数は第1表の通りです。
 なお、この種のアンケートは、比較的業績のよい企業ほど早めに回答を寄せる傾向があり、速報のため回答数も十分でありません。そのことを考慮してご活用願います。

1、年末賞与支給額(全道平均)6年連続前年を下まわる

 「年末賞与の地域別支給実績と支給予定」(第2表)をみると、全道平均の男性は、支給率で一・八七カ月から今年の一・八一カ月へと〇・〇六カ月の減少、支給額も昨年の四十三万六、二六〇円から今年の四十一万九、六九四円へと一万六、五六六円の減少(減少率三・八〇%)となっています。
 女性も支給率で昨年の一・八〇カ月から一・七五カ月へと〇・〇五カ月の減少、支給額でも昨年の三十万二、五八五円から今年の二十九万一、二九九円へと一万一、二八六円の減少(減少率三・七三%)となっています。「未定企業の腹づもり」(第4表)でも、「昨年より減額」と考えている企業が四三・三%と、昨年よりも九・六ポイントも高くなっています。
 支給額で男女とも前年比六年連続減少しており、経営環境が年々悪化していることを伺わせ、賞与の減少──消費の減少──企業業績の悪化というデフレスパイラルがさらに深刻になることが懸念されます。

2、「業種別支給額」では「運輸・倉庫業」の落ち込みが極めて高い

 「業種別支給額」(第6表)の男性をみると、「運輸・倉庫業」では昨年より10・66%減と2ケタの減少率となり、他業種に比較して大幅な落ち込みとなっています。そして「卸売業」「製造業」が5%前後の減少率で続いています。「物流は景気のバロメーター」と言われており、「運輸・倉庫業」の大幅な業績の悪化は、「景気回復の道遠し」を裏づける結果となっています。
 「パートタイマーの年末賞与」(第5表)の支給額をみると、昨年に比べて若干のプラスになっており、パートタイマーへの期待を表わしたものでしょう。
 「年末賞与の支給日」(第7表)では、12月10日が最も多く、20日、15日と続き、昨年と大きな変化はありません。

3、暖房手当も減少

 「暖房手当の平均支給額」(第8表)は、全道の世帯主、準世帯主、独身者とも昨年より下がっています。「利益が出なければ還元できず」「灯油価格からみると支給額ももう少し下げてもよいと思うが、何年も昇給していないのでせめて暖房手当を現状通りとした」などの声が寄せられ、中小企業経営者の苦悩と優しさが伺われます。
 一方、「政府の不良債権処理を即刻中止して、景気上昇のための対策を実施してほしい」との意見が少なからずアンケートに書かれており、このままでは、地域経済が崩壊しかねません。一刻も早い政策転換を求めたいものです。


※参考

○

第三表 支給額増減率(対前年比)推移(全道)
前のページへ戻る ページ最上部へ戻る